最期の孝行

812 名前:本当にあった怖い名無し :2006/06/07(水) 09:28:10 ID:v3jW5jBn0
いい天気だ。空も青さを増している。夏がくるな。
葬式か。小さい子が泣きじゃくっている。
母が亡くなったのか。おろおろしているな。気の毒に。
あれじゃ未練が残ってしまう。しょうがないな。

まかせておけといったものの、いつまでも泣いている。
めそめそしてても、母は喜ばんのに。どれ・・・
ふふ、驚いているな。ポルターガイスト現象は得意だぞ。
ん?ママが帰ってきたのではないぞ。あーあ、泣くな。
子供が声をころして泣くでない。

どれ仕方ない・・・ホワイトボードか。
『たっくんおやつは冷蔵庫に』・・・か。消せずにとってあるのだな。
「いつまでも泣いてたらいかん」
うむ、達筆だ。ふふ、目がまん丸だぞたっくん。
なになに?・・・お前まで筆談せんでもいいのに。
これこれ、もう書くところがないではないか・・・
笑ったか。ふむふむ・・・

しばらくは暇だ。遊んでやるとするか
今日もいい天気だ。成仏するにはいい日和だろう。
お前の笑顔をみれた母も喜んでいる。孝行したな。