わたしがおるから
- 391 名前:○月×日 :2006/05/07(日) 19:11:20 ID:PN/xj3720
- 本日、居住者を部屋から追い出すことに成功する。これで幾人目になるか。
気の強い、やかましい女であった。が、わたしにかかればなんのことはない。
強がったところで、心は、ぽきり、と折れた。
決まり手:風呂場を血塗り
- 392 名前:○月▲日 :2006/05/07(日) 19:12:09 ID:PN/xj3720
- 早くも新しい入居者が来る。くだらん。
小手調べに“ぽるたぁがいすと”一発。男のくせにこれだけで泣くか。呆れた。
どれくらいもつやら……。見物だ。
- 393 名前:○月○日 :2006/05/07(日) 19:12:58 ID:PN/xj3720
- 夜中、金縛りをお見舞いする。完全に引き攣っておる。
こいつは、情けなさ過ぎる。この分なら、2〜3日中に退去か。
決まり手:金縛り
- 394 名前:○月■日 :2006/05/07(日) 19:13:47 ID:PN/xj3720
- こいつがまだ部屋にいるのはどういうことか?
そわそわと周りを窺って、間違いなく怯えておるが。
壁から腕を数十本程突き出して見せる。大泣きで警察に電話しておる。馬鹿かこいつは。
- 395 名前:○月○日 :2006/05/07(日) 19:14:36 ID:PN/xj3720
- 極端に怯えるくせに、まだ退去せぬ。
部屋中、血塗りにしてやろ。朝、起きた瞬間に気絶しおった。つまらん。
- 396 名前:○月△日 :2006/05/07(日) 19:15:25 ID:PN/xj3720
- 部屋中にお札を貼っておる。阿呆。貼ったそばから剥がしてやろ。
涙目で震えておる。本物の馬鹿、か。
- 397 名前:○月□日 :2006/05/07(日) 19:16:14 ID:PN/xj3720
- なかなか本格的な霊媒師を連れて来た。こいつにも脳味噌はあったらしい。賢明な判断ぞ。
が、こいつの馬鹿の“きゃりあ”が段違いなように、わたしの幽霊の“きゃりあ”も段違い。
「わたくしでは如何ともし難く……」だと。当然じゃろ。
- 398 名前:×月×日 :2006/05/07(日) 19:17:03 ID:PN/xj3720
- 枕元に“ふらいぱん”を置いて寝ておる。何がしたいのかこいつは。
……武器のつもりだろか。その“ふらいぱん”でちょっと小突いてやろ。また泣くか。
気は弱いが心は折れぬ、か。
- 399 名前:×月▲日 :2006/05/07(日) 19:17:52 ID:PN/xj3720
- 部屋の隅に神棚。“しゅうくりいむ”は供え物のつもりか。
馬鹿は馬鹿なりに、わたしを祀るか。こんなことをした奴は初めてか。殊勝な心掛けぞ。
『供え物は、胡桃餅が良い。洋菓子は好かん。よく覚えておけ馬鹿が』
壁に血で注意書きしておいてやろか。気絶しておる。まあよい。よく読んでおけ。
- 400 名前:×月○日 :2006/05/07(日) 19:18:41 ID:PN/xj3720
- 馬鹿が神棚の前で独り言、かと思えば、わたしに言っているのか。
「怖いことしないでくださいぃ……」
こいつは馬鹿ぞ。
- 401 名前:×月■日 :2006/05/07(日) 19:19:30 ID:PN/xj3720
- 早々に胡桃餅を供えたな。愛い奴。
- 402 名前:×月○日 :2006/05/07(日) 19:20:20 ID:PN/xj3720
- 恋人に振られたか。当たり前ぞ。お前のような馬鹿。
あんな女にはもったいなかろ。
めそめそと情けない。いつまで泣いておるか。男なら、女の十人や二十人、なんでもなかろ。
- 403 名前:×月△日 :2006/05/07(日) 19:21:11 ID:PN/xj3720
- まだ泣くか。
『胡桃は飽きた。餡を持て。漉餡が良い。いつまでも泣くなこの馬鹿が』
慌てて買出しに行ったか。
甘やかしが過ぎると男子は育たぬと言うが……どうしてもな。
- 404 名前:×月□日 :2006/05/07(日) 19:22:00 ID:PN/xj3720
- 「失恋なんかに負けるものか!!」
偉そうに一人で何をほざくかこの馬鹿は。
しかし、男負けぬのは良いことぞ。良い面構え……ましにはなった、か。
- 405 名前:結(某月某日) :2006/05/07(日) 19:23:05 ID:PN/xj3720
- ………………この馬鹿にするか。丁度、背中は空いておるようだしの。
わたしに憑かれるのだからこいつも文句ないだろ。
ふふ、わたしが憑くからには、どんなことにも負けぬぞ。
健康、学業、仕事、何にでも勝つ。
そこら中に蔓延る悪神・悪霊の類なんぞ、わたしが一睨みもすれば土下座じゃ。
安泰も安泰じゃ。
まぁ、……ふふっ。恋人は、できんだろがな……ふふふ……。
わたしがおるから……良かろ?