ポルターガイスト
- 834 名前:いっそ幽霊を喋らせないのはどうだろう :2006/03/07(火) 22:09:32 ID:iitkAA5P0
「これはひどい」
寝起きからポルターガイスト。 ベッドがギシギシ揺れるから二度寝ができない。
……家賃月額2万円、文句は言わないさ。 この家出てもついてきてるけどな。
いっつも、夜道だとひとつ余計に足音が聞こえてるぜ。
「ドーピング睡眠薬スープだ。 さぁ、俺が眠るのを止められ――――いてぇ!!」
飛来する目覚まし時計。 寝そべってる状態で避けることは無理。 すげぇ痛い。
…目覚まし時計が顔にめり込む経験をした奴は、オレぐらいのものじゃないだろうか。
「…わかったよ。ベッドで死ぬなんて、腹上死以外ごめんだ」
取り付いてるヤツはどうやらエロい話とかがダメだ、と共同生活でわかっている。 わざわざ言ったのは、そいつをからかうためだ。
…飛んでくる目覚まし。 イナバウアーの体勢でかわす。
「うぐぉあっ!!」
……たぶん、腰をやった。 ちょっと嫌な音したし。 ポルターガイストやんだけど、毎日これじゃ身が持たない。
まぁとりあえず、メシ食おう。 …いつものようにパンだけど。
キッチンに行くと、なぜかみそ汁が用意されてた。 いつものことだ。
いつものように禍い色をしているので、たぶんトラップ。 いつものように流す。
いつものように皿が飛んできた。 いつもと違うのは、皿の破片が刺さってるところぐらいかな! ……本気で痛い。
「オレの選択が最良でないと言うのか…!!」
攻略見ないでエロゲやるとすぐ詰んじまうオレの選択が、最良でないと言うのか。 …くそっ、否定できないぜ。
でもさ。 食わずに流すのには、ちゃんとした理由がある。
……一度食べたことがあるんだ。 今まで病院なんていったことのない俺が、病院にかかる原因となった。
それはそうと、折角の休日だ。 それも快晴。 ここは―――――――
「そうだ、エロゲしよう!」
最近、こいつのせいでエロゲしてない。 …そうだな、少しでも積みゲを崩さないと。 パソコンを起動する。
「………………!!?!!?!?!?!?1」
ダブルクリックした瞬間、べきッ、という嫌な音。 …それだけで、HDDが逝ったと理解できた。 ………とうぜん、今まで集めてきたエロ動画も全ておじゃんだ。
――――――――ああちくしょう、悪霊め! いつか絶対、一泡吹かせてやるからな!!