尿瓶

535 名前:たまねぎツンデレ ◆vSaTtgGg0. :2006/02/23(木) 19:11:20 ID:oxIMQX6+0
とんとん。と、誰かが背中を叩く。
部屋には俺一人しかいない。そんなことはありえない。
俺は無視してパソコンのモニターを見る。
今度は、どんと壁が打ち鳴らされた。
俺は一人。俺は一人。俺は一人。

今度はバサバサッと本が落ちる音がした。
とんとん。とまた、誰かが背中を叩く。
小便ちびりそうなのをこらえて、モニターにかじりつく。
電気がちかちかっと明滅した。
怖い怖い怖い。
俺は諦めて恐る恐る後ろを向いた。

もちろん、誰もいない。拍子抜けした。
俺はパソコンのモニターを落として、布団に入った。当たり前だが布団は頭まで被る。
電気はつけておく。
怖くない怖くない怖くない。
ぎぃ…と、ドアが開く音がした。
こつ、こつ、こつ。堅い廊下をヒールで歩くような音がする。
ありえない。幻聴だ。だって、この部屋畳みだし。
ことっと、なにかを枕元に置く音がした。

こつ、こつ、こつ…ばたん。
ドアが閉まる音。そーっと、頭を出すとしびんがおいてあった。

手に取ると耳元で声がした。
「もらされると部屋がくさくなるからよ。あなたのためじゃないんだから…」

漏れました:;

それからは、俺がトイレにいったあとにだけ、怪異が起きるようになりました。