手
- 694 名前:本当にあった怖い名無し :2006/01/02(月) 22:10:12 ID:Nro03JdH0
- ツンドロ?
今、裏山の古墓地を散策中に落ち武者の霊に遭遇してしまった。
般若の様な顔で俺に向かって来て切り掛ろうとした時に、横から突然何処とも無く現れた可憐な少女に助けられて
何とか助かりました。
助けてくれて有難うと言おうと、助けてくれた少女を改めて見たら、恐怖に体竦み言葉が出ないし体も動かなくなりました。
少女「私の獲物を横取りされては堪りませんからね。」と無表情で言いました。
そして、少女がユックリと俺に近づいて来て「ユックリ味あわせて頂きますね。何、直ぐには逝かせませんよ」
と言いながら右手をお腹に突き立てました。
俺「う"っ"!!」と悲鳴を上げそうに成りましたが痛覚が無いと言うか、そのまま少女の右手が体の中に擦り抜けてるのが判ります。
(この少女も幽霊か・・・)
内臓を障られる度に障られた場所が冷たく成って行きます。
内臓の次に肺、肺の次に心臓。次々に冷たく成って行きます。
(何でこんなに冷静に成ってるんだろ・・・・・・)
少女「やはり私が見込んだ人間の事は有りますね。最高の味です。」と無表情で言いました。
少女「そろそろ終わりにしますね。」と相変わらず無表情かと思いましたが、冷徹な微笑を浮かべていたのを見て、
今まで冷静だったのが嘘だと言える位に、混乱し驚愕で意識が飛びそうに成った所で、少女が俺の頭に右手を置きました。
そのままユックリとズブズブ手を沈めて行き、段々脳髄が冷えて行くのが判りました。
冷えて行くと徐々に冷静を取り戻しつつ(ああ、これで俺の人生は終わりなんだな)と意識しました。
少女「ご馳走様」と言って、すぅ〜と消えました。
その途端に俺の意識は白濁として行き何も意識は出来なくなりました。
翌日のニュースで若者が市街地の山手の山道で冷たく成って居るのが発見されたと報道がされたそうです。