あの映画のあのシーン
- 603 名前:あの映画のあのシーン :2006/04/07(金) 21:36:51 ID:10jzrQGb0
- ろくろを回す私の手に、見えないだれかの手が優しく添えられる。 
 「―――ああ」
 胸の中に、暖かい気持ちが満ちていくのが分かる。
 この手は彼だ。
 不幸にも暴漢に襲われ、命を落とした私の最愛の人。
 彼は、幽霊になってもなお、私の傍にいてくれるのだ―――
 
 とかうっとりしていたら、
 彼の添えた手のせいでろくろがうにょおぉぉああああと曲がった。
 「ウホッ!」
 「やらかした」
 「氏ね」
 「氏んでる」
 
 ムカついたのでそれをそのまま焼いて出品したら、
 ゲイジュツだとか言われてむっちゃ高く売れやがった。
 彼が出てきてこう言いたれた。
 「べ、別にお前を幸せにしようとしたんじゃないんだからな!」
 「貴様それでツンデレと言い張るつもりかァ!!!!」
 
 彼はジェノッサァーイッされニューヨークの空に消えました。
 
 おわれ