俺vs幽霊

976 名前:本当にあった怖い名無し :2006/02/11(土) 14:11:28 ID:4swsUJM40
大学の進学に合わせて格安のアパートを見つけた
あまりに安すぎるので訳アリだろうとは思っていたが、その理由はすぐにわかった

引っ越しも一段落して、一人暮らしにも慣れてきたある日のこと
時刻は夜の11時
俺の秘蔵のコレクションから厳選に厳選を重ねた三点を用意し、
念入りにフィニッシュへのルートをイメージする
そしてすべての準備を終えて、いざズボンに手をかけたとき、
ふと背後からの視線を感じて振り返った
そこには髪の長い淡いブルーのワンピースを着た女が恨めしそうに……
いや、ニヤニヤと笑いながらこちらを見下ろしていた

実家ではあれほど周囲に気を配っていたというのに、これが一人暮らしの罠か
しかし、ここで引いてはヤラレル、これはこの部屋の覇権をかけた戦いだ
俺は躊躇うことなくズボンを下ろす
迷うことなく息子を握り締め事に及んだ俺を見下ろす女は、
ボッ、と音が聞こえるのではないかと思うぐらいに真っ赤になって消えていった
ざまあみろ

次の日、学校とバイトでクタクタになって帰ってきた俺は、
晩飯もそこそこにベットの下に手を伸ばす
疲れているときほどいたしたくなるのはなぜだろう?
そのとき、またしても背後からの視線を感じる
また来たのか、懲りないやつだ
今日はどれで決めようか……ん? おかしい、ないぞ?
昨日確かにしまったはずだ

俺はつとめて平静を装って振り向いた
そこには昨日と同じ服装の女が
フフンとなにやら勝ち誇ったような笑みを浮かべて見下ろしていた
よく見たら玄関にまとめておいた雑誌の束がない
なんてことしやがる