返せ! プリン編

686 名前:『返せ! プリン編1』656 :2006/01/02(月) 15:13:52 ID:yqS/PJh0O
「なんで‥?」
俺はいつもの場所に声を掛ける
「なんで今日はプリンなんか‥?」
「…なんとなくよ!!」
「じゃあ早く返して?」
女の姿が現れる。
「やだ!なんで一度取ったものを返さないといけないわけ?」
「やだ‥って、あんたいくつだよ?」
「‥う、うるさい!」
「あのプリンさぁ…神戸の土産ですげぇ美味いよってツレが買ってきてくれたやつだからさ…返して欲しいんだけど」
「あ‥ゴメン」
「なんで謝るの?」
「あ!ゴメ…じゃなくって!と、とにかく返さないから!」

こんなに頑固なのは初めてだ‥…あ、そうか。

687 名前:『返せ! プリン編2』656 :2006/01/02(月) 15:15:12 ID:yqS/PJh0O
「あっ、プリン好きなの?」
「ば、馬鹿じゃない?!プリンなんて…あんなもの誰が好きなもんですか!ホント馬鹿じゃない?食べたことないし!全然見たこともないし!ぷっちんプリンは大発明だし!」

支離滅烈だ。俺は笑うのを抑えながら

「‥なら早く返して」
「だいたいねぇ?あんなプルプルしてて!あんなカラメルが掛かってて食べるような…あんな食べ物どこがいいの?!」
「‥おいしいよ?」
「…」
「…‥」
「…‥‥」
「あ…半分食べてみる?」
「え?!ちょっ!な!な、なんでアンタと半分こしないといけないの?!まぁアンタが食べきれないなら一緒に食べてあげてもいいけど!?あー食べたくない!」
「俺も食いたいけど…そんなに言うなら全部あげようか?また買ってきてもらうよ」
「……ひ、一人じゃ食べきれなかったから半分あげるわよ!!」
そう言いながら、キッチリ半分だけ残っていたプリンを俺の手にトンッと叩き置いて、女は消えた。もう言ってることムチャクチャだよ…っていうか…




食ってんじゃん…